日本の外からこんばんは

台湾で生活している私「すぅでん」が、ブログを始めました。最後まで読んでいただけると嬉しいです。

V Air 10月1日以降運航停止 台湾系LCCはこれからどうなる?

台湾のLCC V Airは、親会社のトランスアジア航空(復興航空)との合併に伴い、10月1日以降全面運航停止することを発表しました。最終運行日は9月30日になります。

V-Air - V Airとトランスアジア航空合併に関するV Air公式声明文

 

就航開始が2014年12月17日(台北 - バンコク)ですから、2年ももたなかったことになります。

最近は日本路線に活路を見出そうと羽田、茨城、名古屋、大阪、福岡、那覇に就航しましたが、日本-台湾間のLCC路線は日系LCCが強い。

日系LCCのこの区間の好調ぶりを見て参入を決めたのでしょうが、後発で知名度に劣るためか平均搭乗率は50%、60%台と低迷、LCC損益分岐点と言われている80%に到達していませんでした。

一方バンコクチェンマイ路線の平均搭乗率は80%近く。実はタイは現在台湾人の旅行先ランキングで日本と並び大変人気があります。

競合するLCCバンコク路線ではタイガーエア台湾とノックスクートとあまり強くない。チェンマイ路線はV Airのみでした。

タイ路線、もしくは中国大陸、東南アジア路線に力を入れていれば、違う結果になったような気もします。

V Airの運航停止後、トランスアジア航空に引き継ぎ運行されるのは、台北-福岡、台北-チェンマイ路線。

福岡線は平均搭乗率が60%台前半と低いですが、トランスアジア航空が九州に路線を持っていないための選択だと思われます。チェンマイ線は競合が少ないためでしょう。

今後V Airブランドを廃止してトランスアジア航空に統合となりますが、トランスアジア航空自体のブランド力が低いのでどうなることか。(台湾では事故をよく起こす航空会社と認識されています。実際2014、2015年と立て続けに死亡事故を起こしています)

トランスアジア航空自体を完全にLCCに転換した方がチャンスがあるように思えるんですけどね。

人口2,300万人しかいない小さな台湾でエバー航空チャイナエアラインと同じ土俵でしのぎを削っていても、先がないような気が……。

 

さてこれで台湾系のLCCはタイガーエア台湾(チャイナエアライン系)一社のみになりますが、こちらも経営難に陥っていると見られています。

現在タイガーエア台湾はV Air同様、日本路線に経営資源を集中させている状態。成田、羽田、大阪、函館、岡山、那覇、仙台、福岡、名古屋と台北間。その他に成田-高雄間の路線もあります。どれも平均搭乗率80%を超えていません。

台湾在住の日本人としては、タイガーエア台湾の充実した日台間路線網は非常にありがたいのですが、これを維持するのは難しそうですね。